モロッコ:STePPアフリカ産業職業訓練プログラム
モロッコ
微細気泡発生装置を使用した分散型排水処理システム(日之出産業株式会社)
背景
モロッコを含む多くの開発途上国では、排水処理に関連する社会問題が深刻です。これらの国々では、適切な下水処理設備が不足しており、しばしば汚水が未処理のまま自然環境に放出されます。これにより、水質汚染が生じ、飲料水資源の汚染、病気の蔓延、農業生産への悪影響など、健康や環境に多大な悪影響を及ぼしています。
加えて、これらの国々では都市部の人口増加に伴い、排水処理の問題はさらに深刻化しています。多くの都市では下水道網の整備が追いつかず、特に貧困層の居住する地域では不衛生な状態が続いています。これらの問題は公衆衛生のリスクを高めるだけでなく、経済的な発展の障害や格差拡大の原因ともなっており、持続可能な都市開発に向けた包括的なアプローチが求められています。
プロジェクトの概要
モロッコにおける排水処理の現状を認識し、UNIDO東京事務所は同国より2名の研修生を日本国内に招待し、日之出産業株式会社の支援を受け、微細気泡発生装置(HINODE Micro Bubbler / HMB)を用いた排水処理施設を普及するためのノウハウ(技術に関する講義、導入施設の設備・維持管理方法の見学など)を約2週間の研修プログラムを通して提供します(ToT:Training of Trainers)。研修生は日本国内の研修中にモロッコ現地用で実施する研修プログラムを策定し、母国に帰国後、現地指導員として習得した知識を同国の排水処理に携わる民間企業、NGO、若年産業人材100人を対象に普及します。
本プログラムではて、モロッコの都市下水道計画の達成で必要とされる人材の育成と技術革新に寄与することを目指します。これにより、地域的・社会的格差の是正、保健分野を中心とした水資源分野の生活基盤整備への支援など、モロッコ政府の中期目標達成に向けた取り組みにも貢献します。また、民間企業や若年産業人材への研修を通じ、モロッコ国内でのビジネス展開が促進され、水インフラの整備や農水産業の振興による産業育成と雇用創出が期待されています。さらに、本プログラムでは日本での排水処理設備や維持管理の見学を通じて、衛生観念や行動変容を促進することも計画に含まれており、下水道整備の長期的計画実現の基盤となることが期待されています。
プロジェクトの詳細
都市、国 |
モロッコ |
プロジェクトパートナー |
日之出産業株式会社 |
主な成果 |
後日掲載予定 |
会社概要
社名 | 日之出産業株式会社 |
ホームページ | https://www.hinodesangyo.com/index.html |
住所 | 〒224-0053神奈川県横浜市都筑区池辺町3854番地 ナガセビル |
資本金 | 2,000万円 |
担当者 | 藤田 香 電話番号: 045-507-3031 E-mail: [email protected] |
事業内容 | 排水処理薬品製造販売、排水処理設備計画・設計・製作・施工、排水処理設備メンテナンス、水質分析、微生物分析 |
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