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ゲルト・ミュラーUNIDO事務局長、日本との協力強化のために来日

ゲルト・ミュラーUNIDO事務局長、日本との協力強化のために来日

2024.07.11

(UNIDO本部プレスリリースをUNIDO東京事務所にて和訳)


東京、2024年7月9日
国際連合工業開発機関(UNIDO)のゲルト・ミュラー事務局長が日本とUNIDOの長年にわたる関係に感謝の意を表すとともに、 産業の脱炭素化、クリーンエネルギー、食料安全保障、デジタル変革、循環型経済などの分野で、パートナー国にインパクトのあるプロジェクトを提供する上で、今後協力をさらに強化するために来日しました。

ミュラー事務局長は、齋藤健経済産業大臣と会談し、日本政府の40年以上にわたるUNIDO東京事務所(国際連合工業開発機関 東京投資・技術移転促進事務所)への一貫した支援と、ウクライナ復興支援事業及びグローバルサウス諸国での持続可能な開発支援事業の2つの新しいプロジェクトにおける大規模な貢献への謝意を表しました。そして今後プロジェクトの成功を通じて協力関係を強化するための共同宣言に署名しました。

ミュラー事務局長は、素晴らしいパートナーシップ及び新たな協力関係の構築に関して、齋藤経済産業大臣に謝意を表し、「日本は、UNIDOのプロジェクトへの任意の資金提供においてトップであり、UNIDO、ウクライナ、そしてグローバル・サウスにとっても、特に重要なパートナーである」と強調しました。さらに「我々の協力は、持続可能な開発における民間部門の関与の重要性を強調しており、日本企業と今後協力しながら新たな大規模プログラムを通じて、イノベーションや低炭素技術をウクライナとグローバル・サウス諸国に移転し、中小零細企業の発展や、農業関連ビジネス、循環型経済、クリーンエネルギー、重要鉱物、ヘルスケアなどの重要な分野における良質な雇用の創出を支援していきたい」と述べました。

これらのプロジェクトは、今回事務局長をサポートし同行したUNIDO本部安永裕幸事務次長UNIDO東京事務所の足立文緒所長の主導のもとで実施されます

 

続いて、ミュラー事務局長は、穂坂泰外務大臣政務官と会談し、日本政府からUNIDOの技術協力プロジェクトに対する継続的な支援に感謝の意を表し、2025年横浜で開催予定のTICAD9やグローバル・サウス諸国への支援の協力強化についても協議を行いました。ミュラー事務局長は外務省との強力な協力関係に言及し、日本の長年にわたる特に補正予算でのUNIDOプロジェクトへの継続的な貢献こそが危機に直面している国々でのレジリエンスの構築や最も脆弱な立場にある人々に対する支援において重要な役割を果たしていると述べました。

続いて、ミュラー事務局長は、日本貿易振興機構(ジェトロ)の石黒憲彦理事長と会談し、特にウクライナやグローバル・サウス諸国への日本からの投資と技術移転を協力して促進する方法について意見交換を行いました。ジェトロとUNIDOは2つの新しいプログラムを連携して実施する予定で、ジェトロは日本企業の技術移転を促進し、UNIDOは受益国における職業訓練を通じた労働力の構築を促進していきます。

 

続いて、ミュラー事務局長は、SDGs関連の有識者である中村道治氏、川合眞紀氏(ともに国連「10人委員会」メンバー)、東京大学未来ビジョン研究センターの高村ゆかり教授、藤田香氏(水処理技術を専門とする日本の中小企業の取締役)と夕食会を行い、SDGsの達成に向けて途上国を支援するための解決策について学術的な観点と民間の視点からそれぞれ意見交換を行いました。

そしてミュラー事務局長は、猪口邦子参議院議員と会談し、国際情勢及び国連システムの中で日本に期待される役割などについて意見交換を行いました。最後にミュラー事務局長は1981年に設立された最も歴史があるUNIDO東京事務所を訪問し、スタッフと懇談しました。