日本政府、スーダン大豆プロジェクトに63万ドル拠出
2016.02.23
ハルツーム、2016年2月23日 - UNIDOの「”Supporting food and nutrition security in Sudan through soybean processing”(大豆加工によるスーダン食の安全プロジェクト」に対して、日本政府は63万ドル(約7500万円)の拠出を決定しました。
本プロジェクトは、スーダン政府が大豆を優先セクターと位置づけていることを受けて、UNIDOの国別プログラム(Country Programme)でも重点分野となっており、大豆の現地生産・加工を通じた産業育成を支援するものです。
2014年に日本政府から50万ドル(約6000万円)が拠出されて、UNIDO-スーダン大豆バリュー・チェーン開発プログラムが開始しており、本プロジェクトはフェーズ2となります。本年4月に正式にプロジェクト開始となる予定です。
雇用創出と貧困削減のため、現地生産された大豆の加工を通じて、スーダン農業ビジネス並びに各家庭での大豆の一層の利用を促進していきます。それによって、大豆は豆乳や大豆粕など食品および飼料に加工され、より付加価値の高い製品を作るための能力開発へとつながります。本プロジェクトは、大豆加工の技術支援をきっかけとして、大豆の生産者をエンドユーザーと結びつけることを目指しています。
伊藤秀樹駐スーダン日本国大使は、日本による大豆加工産業育成を通じてスーダンのビジネス開発に貢献できることを嬉しく思うと述べ、「この第2フェーズのプロジェクトをきっかけとして、スーダンの生産者、研究者、企業関係者、消費者が、より一層大豆という貴重な農作物について知識を深めることになるとともに、日本人の生活においても大変重要な大豆を通じて、スーダンと日本の両国がさらなる関係を築く契機になることを願っている」と話しました。
UNIDOスーダン事務所のカレド・エル・メクワド所長は、本案件はスーダンの発展に向けたUNIDOと日本政府の重要な協力であると讃え、「スーダンで大豆の加工・消費の文化が普及すれば、より多くの人々が栄養価の高い食品を安価に手に入れることができる。スーダンでの今回の先行事例は、周辺諸国へ波及し広く活用されていくだろう」と述べました。