ISIDニュースレター ハノーバーメッセ出展とPCPパイロット国での進展
2016.05.25
UNIDOはハノーバーメッセに出展しました
ハノーバーメッセは世界的な貿易博覧会です。6500団体以上の展示者と25万人以上の来場者があり、4月25日から29日まで開催されました。
UNIDOは貿易、投資、技術移転分野の様々な技術支援プログラムを紹介しました。展示会ではUNIDOの創設50周年記念として使われている“Together for a sustainable future”「共に、持続可能な未来のために」がテーマとして掲げられました。
共同出展者としてエチオピアとナイジェリアの諸機関からの参加もありました。
イランにおける投資機会、及び、持続可能なエネルギー開発のための地域協力という2つのサイドイベントを開催しました。
PCPエチオピア
モニタリングチームを派遣
UNIDOはエチオピアのアディスアベバへ4月18日から21日までモニタリングチームを派遣しました。
チームは政府高官、開発パートナー、そして金融機関関係者らとの会談で、PCP(カントリー・パートナーシップ・プログラム)の進捗や、アフリカ開発銀行、中国開発銀行、世界銀行グループなどとの一層の関係強化について協議しました。
エチオピアでの取り組み
- UNIDOの能力開発プロジェクト(3年間で150万ドル)の実施がエチオピア政府によって承認されました。
- IAIP(統合農業関連工業団地)開発にエチオピア政府が3億ドルの予算を割り当て、7月から執行されます。
- アフリカ開発銀行がIAIP関連での融資を検討しています。
- 5月4日に首都アディスアベバで国内投資家への説明会が開催されました。
- エチオピア政府は10月にアディスアベバで開催予定の第1回国際農産業投資フォーラムの準備のためアジア、ヨーロッパ、中近東の各国を訪問します。ドイツとイタリアがその最初の訪問国となりました。
PCPセネガル
南南協力・三角協力の枠組みがキックオフ
5月初旬に、UNIDO、中国・アフリカ開発基金、中国最大の農業関連企業ビンタン・グループの代表が稲作産業における投資機会を求めてセネガルを訪問しました。セネガル川流域は稲作に適しているにもかかわらず、同国はまだコメを輸入に頼っています。セネガル政府は2017年までにコメを60万トン以上増産し、自給することを目標にしています。国営企業SAEDはビンタン・グループとの合弁事業を計画しており、UNIDOとしても南南協力・三角協力の取り組みとして同国でのコメの供給体制構築に協力していきます。
セネガルでの取り組み
- 4月末にダカールで開催されたワークショップで地球環境ファシリティ(GEF)によって資金提供されるプログラムが承認されました。
- 5月16日、PCPの運営委員会で2016年度に行う優先アクションプランが合意されました。
- 5月19日、民間セクターにとってのビジネスと投資機会に関するワークショップが開催されました。
- 5月23日から27日までダカールを訪問したUNIDO担当者はディアムニャディオ工業団地のビジネスプランを完成させ、他の工業団地の事前調査を開始します。
PCPペルー
3月、UNIDOからの派遣団は、ペルーのリマにてペルーにおけるカントリー・パートナーシップ・プログラムの概要について協議しました。特に同国の既存の開発プログラムとの相乗効果について検討しました。
PCPにおいて関係者間の調整と資金管理を行うパートナー・ドナー・ワーキンググループ(PDWG)を構成すべき政府機関について協議しました。
PCPの取り組み内容については、技術革新と品質、バリューチェーンと企業、持続可能な工業団地、工業資源とエネルギー効率、再生可能エネルギーなどを対象とする方向で協議に進展がありました。
UNIDOがペルー政府と共にOECDの環境パフォーマンス・レビューに参加
3月、UNIDOのペルーPCPチームは、同国政府と共にOECD本部を訪問し、環境パフォーマンスレビューに関するプレゼンテーションを行いました。
レビューでは、開発政策や投資促進戦略と、環境的な目標の両立が重要であることが強調されました。