2023年4月26日、フォーダム大学ガベリ・スクール・オブ・ビジネスのエグゼクティブMBA(EMBA)学生22名と教員が国連大学(UNU)を訪れ、UNIDO東京事務所との共同イベントを開催しました。UNIDOとフォーダム大学は2017年より、EMBAの学生の卒業前の最終プロジェクトとして、日本企業に対してビジネス提案を行う合同プロジェクトを実施しています。プロジェクトは、コロナの影響により3年間の中断を余儀なくされていましたが、今年から東京でのイベント開催を再開することが叶いました。
セミナー開始にあたり、UNIDO東京事務所の足立文緒所長が歓迎の意を表しました。それに対し、フォーダム大学ガベリ・スクール・オブ・ビジネスでマーケティングを専門とするセルタン・カバダイ教授と、副学部長のフランシス・ペティ氏が挨拶をし、協力への感謝を述べるとともに、学生たちの熱心な努力を強調しました。
今回のプロジェクトでは、日本ミクニヤ株式会社の事業分析と海外市場拡大のための戦略提案に取り組みました。日本ミクニヤ株式会社は、環境・防災分野のリスクマネジメントコンサルティングに特化した事業を行っており、同社の技術であるMishimaxは、UNIDO 東京事務所の「サステナブル技術普及プラットフォーム(StePP)」に登録されています。多様なキャリアを持つフォーダム大学の学生たちは、4ヶ月以上をかけて、経済、政治、環境、金融、法律、マーケティング、建設など、様々な技術的側面から日本ミクニヤの事業を分析しました。EMBA学生にとってビジネスコンサルテーションの実践経験となるだけでなく、日本企業にとっても、ビジネスプランの検討のための新鮮な知見や戦略を得る貴重な機会となりました。
プレゼンテーションでは、事業進出の可能性のある各国の市場を徹底的に分析し、市場開拓のための戦略が提案されました。プレゼンテーションの終了後、日本ミクニヤと学生たちは、事業成長のための戦略について積極的に議論を交わしました。最後に、日本ミクニヤ代表取締役社長の徳岡誠人氏は、学生と教員への感謝とともに、「提案いただいた内容を長期的な事業戦略へ反映すべく検討したい」との言葉を述べました。
EMBAの学生によるプレゼンテーションに続き、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)とUNIDOが活動内容を紹介するプレゼンテーションを行いました。最後に、フォーダム大学主催のランチョンレセプションが開かれ、5月の卒業を前に最後の課題に臨んだ学生たちの達成を祝いました。
UNIDO東京事務所は、フォーダム大学との協力関係を今後も継続していくことを期待しています。