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日本とUNIDOの連携 ~SDGs・2030アジェンダ達成に向けて~

日本とUNIDOの連携 ~SDGs・2030アジェンダ達成に向けて~

2020.03.19

ウィーン 2020年3月12日

国連工業開発機関(UNIDO)と日本政府は、持続可能な開発目標(SDGs)と持続可能な開発のための2030アジェンダの達成に向けて協力を拡大します。

リー・ヨンUNIDO事務局長と引原毅在ウィーン国際機関日本政府代表部大使は、人間の安全保障、国家機関の強化、産業のバリューチェーン構築、気候・環境の保護に関する新たな取組を発表しました。

日本政府はパキスタン、南アフリカ、ウガンダにおける3つのプロジェクトにすでに10億円以上(およそ9.6百万米ドル)の資金を提供しており、今回、それに加えてイランとイラクおける2つのプロジェクトに計636,363米ドルを拠出します。5つのプロジェクトはいずれも、包摂的で持続可能な産業開発の促進というUNIDOの使命と密接に結びついたものです。

さらに、気候技術センター・ネットワーク(CTCN)が主催・運営するプログラムにも日本政府は250万米ドルを拠出します。CTCNは気候変動に関する国際連合枠組条約 (UNFCCC)の実施機関で、UNIDOと国際連合環境計画 (UNEP)が共同で運営しています。エネルギー効率化、低炭素化、気候変動に強靭な開発を促進し、開発途上国へ技術支援、能力開発支援、各国の背景やニーズを踏まえた政策や法・規制の枠組みに関する提言を行っています。

本日の発表には、受益国の代表とプロジェクトマネージャーが参加し、内容を紹介するとともに、特定の地域や部門における支援の必要性について説明しました。

「日本とUNIDOの新たな連携はとても重要であり、SDGsの達成に貢献すると確信している」「これまで日本政府はUNIDOの活動に強力な支援を行ってきた。日本は包摂的かつ持続可能な産業開発の促進における重要なパートナーだ」。とリー・ヨン事務局長は強調しました。

引原大使は、「受益国、資金提供国、民間部門を結びつける、パートナーシップのプラットフォーム」としてのUNIDOの役割を評価し、「SDGsへの取り組みは日本の外交政策の最も重要な柱の一つだ。UNIDOは私たちの取組にとって鍵となるパートナーである。2020年は2030アジェンダに向けた『行動の10年』の始まりとなる特別な年だ。2030年の目標達成に向けて、UNIDOとのさらなる連携に期待している」と述べました。

イランでは、UNIDOが実施した漁業とその関連産業への支援に続くプロジェクトを行います。南部の港湾都市チャーバハルで漁業分野におけるバリューチェーンの能力強化に取り組み、品質管理システムを効果的に活用して事業経営の持続性を高める方法を確認します。

イラクでは、国内避難民に対して職業訓練や起業家育成トレーニングを行い、生業を営むために必要な設備や機器を提供することにより、経済的な脆弱性の克服に取り組みます。またモースル大学工学部で能力強化を行い、教育機器やトレーニングに必要な物品を提供することで、教育活動の再構築を支援します。

パキスタンでは、政府の所管組織の業務改善を支援し、食品産業に対して食品安全サービスが持続的に提供されるようにします。また地場企業の品質、安全性、生産性を向上させるための技術支援も提供し、市場性と収益性の向上に貢献します。

南アフリカでは、海洋プラスチック廃棄物に対処する同国の取組を支援するために、アクションプランを策定し、使い捨てプラスチックに代わる持続可能な代替品の導入を支援します。また、プラスチック産業および包装産業のリサイクルへの取り組みを支援するため、能力開発を行うとともに、非公式な廃棄物処理部門の公的システムへの統合に取り組みます。

ウガンダでは、建設交通省(MoWT)と連携し、国内初の道路建設機械オペレーター向け訓練施設を設置します。MoWTの職員が、既存のオペレーターや若年層に技術的知識を教育するスキルを身につけることにより、この重要な部門に必要な熟練労働者を養成します。

詳しい情報は、下記の連絡先までお問い合わせください。

Senior Resource Mobilization Assistant

Monika Eichberger

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