UNIDOと日本政府、グローバルな環境問題に取り組むための緊密な連携で合意
2020.11.09
東京/ウィーン、2020年11月9日 – 国連産業開発機関(UNIDO)及び日本国環境省は、様々なステークホルダーと連携しつつ両機関の緊密な協力を促進するための共同宣言に署名しました。
同宣言は、UNIDOステファン・シカーズ環境・エネルギー局長及び日本国環境省小野洋地球環境局長によって署名が行われました。
今回の共同宣言は、新型コロナウィルスの世界的感染拡大がもたらす課題が継続する状況下においても、グローバルな環境問題に取り組むための連携した活動を強化し加速させることを目指し、気候変動、循環型経済、フルオロカーボンのライフサイクル管理、産業公害の削減、残留性有機汚染物質の除去・削減、水銀のライフサイクル管理などの分野における緊密な連携を促進すること目的としています。
会合の中でUNIDOステファン・シカーズ環境・エネルギー局長は、「UNIDOと日本国環境省は、双方の使命において多くの共通点を有している。日本国環境省との協力は、持続可能な開発に向けた2030年目標及び包摂的かつ持続可能な産業開発(ISID)の推進・加速化に向けて大きな相乗効果を生むだろう。」と述べました。
日本国環境省小野洋地球環境局長は、「気候変動リスクに耐性を有し、脱炭素で持続可能な開発を実現することが、世界でますます求められている。今後、とりわけアフリカ地域において取組を強化していきたいと考えており、さまざまな分野で環境省とUNIDOとの連携を進めてまいりたい。」と述べました。
日本国環境省のミッションには、環境保全の推進と計画、国の環境政策の実施、地球規模の環境問題の解決に向けた取り組みや、将来に向けた持続可能な社会のビジョンを打ち出すことが含まれています。これらの環境省の取り組み並びに包括的かつ持続可能な産業開発(ISID)の促進・加速化を目指すUNIDOのミッションの下、今回の共同宣言の署名は国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に大きく貢献するものと期待されます。
本共同宣言を受け、ITPO東京の安永裕幸所長は次のような期待を述べました。「ITPO東京においても、包摂的で持続的な開発(ISID)を目指し、内外の多様なステークホルダーとのネットワークの形成を進めるとともに、日本からの投資と技術移転の促進を行っています。今後、両機関の間で推進される様々な環境分野における協力に連動しつつ、日本の優れた経験や技術・ノウハウの活用のためのシーズ・ニーズの特定や企業間のマッチングへのサポート等により、引き続きアフリカをはじめとする開発途上国・新興国への環境分野における直接投資や技術移転を促進し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献していきたいと考えています。」