UNIDO東京事務所は、2018年1月24日(水) 、キルギス共和国大使館と共に、「キルギス共和国投資セミナー」を開催しました。
数日前に降った雪が路面に残る冬の午後、 都内・国連大学ビルで開催されたキルギス共和国投資セミナーは、1991年に誕生した人口6百万人の国に興味を持つ関連団体・民間企業の参加者約80名の熱気に包まれていました。
フェルダ・ゲレゲンUNIDO東京投資・技術移転促進事務所 次長 の開会挨拶に続き、チンギス・アイダルベコフ駐日キルギス共和国特命全権大使が歓迎挨拶。日本とキルギス共和国間のビジネスの、さらなる拡大に期待しているとの熱心な語りかけで、セミナーが開会しました。
初来日した、新任のエセンクル・モムンクロフ キルギス共和国投資促進・保護庁長官 によるプレゼンテーション・タイトルは、「キルギス共和国への投資機会」。同氏は、「経済の基盤に、豊かな天然ガスや石油を保有していないことが、かえって我々の創造性をかきたて、国の成長を促したのです」と語り、Taza Koom(クリーン社会)政策が、成功した経済への道筋をさらに深めるための政策であると解説しました。
国の9割以上が山地を占めるキルギス共和国では、農業が重要な経済の柱のひとつ。同時に、モムンクロフ氏が紹介したビデオには、デジタル化を目指す、活気溢れるエネルギー社会であるキルギス共和国が描かれていました。「キルギス共和国では、最も有利な税制と、地域内でも突出した低価格の電気料金を享受いただけます。信頼できるパートナーとして、日本のビジネスを歓迎します」と述べ、スマートシティの導入 と観光業の拡大に加え、建設ブームに沸く同国の様子を語りました。またモムンクロフ氏は、大手企業のみならず、中小企業とのビジネス関係をさらに拡大する準備も整っていると強調。 「我が国は比較的小規模な市場なので、中小企業にとっては機会が多い」と笑顔で語りました。
最後の講演者は、キルギス共和国への投資を、日本のビジネスの視点から「日本企業から見たキルギス共和国のビジネス環境と近況」と題したプレゼンテーションを行った、株式会社モノテック 代表取締役の文野隆史氏。同社は、蜂蜜の輸入と防災インフラへの投資で、キルギス共和国とすでにビジネスを展開しています。文野氏は、2017年にキルギス共和国を訪問した経験から、同国と日本の人々の共通点に触れた上で、キルギスタン共和国では、将来を担う世代(1歳〜15歳)が、全人口の約30%を占めるという優位性を強調しました。
質疑応答では、Taza Koomプロジェクトの優先分野、FDIへのインセンティブ、建設ブームへの取り組み、一帯一路についてなど、多くの質問が寄せられ、また、ネットワーキングセッションでは、キルギス共和国の蜂蜜の試食が行われる中、同国の代表者達と名刺交換するための長い列ができ、熱い意見交換が続きました。
セミナー概要
日 時: 2018年1月24日(水) 13:30-16:00(13:00 受付開始)
会 場:国際連合大学本部1階 アネックススペース
(東京都渋谷区神宮前5丁目53-70)
主 催:国際連合工業開発機関(UNIDO)東京投資・技術移転促進事務所、キルギス共和国大使館
後 援:日本貿易振興機構(JETRO)、日本商工会議所、 東京商工会議所、 川崎商工会議所 、
一般社団法人ロシアNIS貿易会
言 語:英日通訳あり
プログラム(敬称略)
13:00-13:30 受付
13:30 -13:35 開会挨拶
UNIDO東京投資・技術移転促進事務所 次長 フェルダ・ゲレゲン
13:35 -13:45 歓迎挨拶
駐日キルギス共和国特命全権大使 チンギス・アイダルベコフ
13:45-14:10 プレゼンテーション
「キルギス共和国への投資機会」
キルギス共和国投資促進・保護庁 長官 エセンクル・モムンクロフ
14:10-14:20 プレゼンテーション
「日本企業から見たキルギス共和国のビジネス環境と近況」
株式会社モノテック 代表取締役 文野 隆史
14:20-15:00 質疑応答
15:00-16:00 ネットワーキング
【問合せ先】
UNIDO東京事務所
担当: 前田、堀口
Eメール: itpo.tokyo@unido.org
TEL: 03-6433-5520