UNIDO東京事務所は、2020年9月29日、JICA、パキスタン首相府投資庁とともに、「パキスタン投資セミナー」をオンラインにて開催しました。
セミナーでは、アブドゥル・ラザク・ダウード首相顧問(商務・投資担当)が、日・パ両国間の経済面での関係強化に伴い、2012年以降、日本からパキスタンの様々な産業分野への投資が5億3,800万ドルにのぼっていると述べ、今後も日本企業の経済特区への投資に期待を寄せました。また、投資環境整備を進めるパキスタン政府の取組みにより世銀のビジネス環境ランキング(2020)で、パキスタンが28位順位を上げ、108位となったことを紹介しました。
首相府投資庁(BOI)のアティフ・R・ボカーリ長官は、COVID-19の影響を受けながらもパキスタン経済は堅調であること、地政学上の重要性や豊富な天然・人的資源、さらには大胆な経済改革などから、パキスタンは理想的な投資先だと強調しました。また、年間70万ユニットと試算される国内での高い住宅需要に応えるため、建設分野への投資に対しては魅力的なインセンティブが用意されていると紹介しました。さらに、日本からの投資を期待する分野として、電力、インフラ、テレコム、繊維、農業関連産業、食品加工、製薬、建設、観光、自動車産業などを挙げました。
バロチスタン州、シンド州、ハイバル・パフトゥンハー州、パンジャブ州の投資貿易庁の代表からは、各州の概況、ビジネス環境や投資の有望セクター、経済特区についての紹介が行われました。質疑応答ではCOVID-19の現状や経済への影響、中国パキスタン経済回廊(CPEC)の進捗状況、物流や廃棄物処理分野へのビジネス機会に対する質問に対し、BOI長官を中心にパキスタン側スピーカーから回答が寄せられました。
*セミナー講演資料は、下記プログラムの講演タイトルからご覧いただけます。
概 要
日 時: 2020年9月29日(火) 14:00~15:40 (日本時間)
実施方法: オンライン開催
・ウェブ会議ツールのZOOMを使用予定。
主 催: 独立行政法人国際協力機構(JICA)、UNIDO東京事務所、パキスタン首相府投資庁(BOI)
共 催: 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) カラチ事務所
後 援: 駐日パキスタン大使館、日本・パキスタン経済委員会
言 語: 日英同時通訳(遠隔同時通訳プラットフォーム)
参加費: 無料
プログラム(敬称略)
14:00-14:05 開会挨拶 駐日パキスタン大使館 特命全権大使 イムティアズ・アハマド
14:05-14:10 歓迎挨拶 首相顧問 アブドゥル・ラザック・ダウード
14:10-14:20 講演「パキスタンの投資環境」
首相府投資庁(BOI)長官 アティフ・R・ボカーリ
14:20-14:35 講演「バロチスタン州の投資機会」
バロチスタン州投資貿易庁(BBOIT)CEO ファルマン・ザルクーン
14:35-14:50 講演「シンド州の投資機会」
シンド州投資局 シンド企業開発基金 業務執行取締役 メヘブーブ・ウル・ハック
14:50-15:05 講演「ハイバル・パフトゥンハー州の投資機会」
ハイバル・パフトゥンハー州投資貿易庁(KP-BOIT)CEO ハッサン・ダウードゥ・バット
15:05-15:20 講演「パンジャブ州の投資機会」
パンジャブ州投資貿易庁(PBIT)ディレクター スヘイル・サリーム
15:20-15:35 質疑応答
15:35-15:40 閉会挨拶 UNIDO東京事務所 所長 安永 裕幸
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